伝染性紅斑
- ヒトパルボウィルスB19による感染症です。俗称として「りんご病」とよく言われます。
- 症状
典型的には、頬が真っ赤になり、頬の熱感があり、上腕部、大腿部に網目状の紅斑が出ます。まれにはもっと広範囲に発疹がみられることもあります。発熱はまずありません。大人がかかると関節痛、倦怠感、微熱を訴えることが多いですが、小児ではまれで、かゆみが少々ある程度です。
- 診断
典型的な症状と地域での流行から診断します。ウィルス抗体価は小児では診療上必要になることはふつうありません。
- 治療
治療薬はありません。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤の内服や外用をします。日焼けにより悪化しますのでしばらくは強い日差しをさけてください。
- 家族感染
大人も感染することはありますが稀です。妊娠中期の方が感染すると流産になることがありますので注意してください。
兄弟姉妹間ではよく感染します。この場合約7-10日の間をおいて症状がでます。
- 潜伏期、感染期間
感染してから発疹が出るまでの期間は約17-18日です。発疹の出たときにはもう伝染力はなく、伝染期間は発疹の出る前の1週間くらいです。まだかかっていない兄弟がいる場合はこの期間妊婦さんとの接触をさけてあげてください。
- 合併症
貧血、胎児水腫、関節炎、紫斑病、脳炎、心筋炎などはごくまれな合併症です。
ホームへ戻る